自己犠牲の海に溺れないために
Maribrengaëlです。
「人魚姫」は愛する王子さまと自分に変わって愛されたお姫さまの幸せを壊さずに、海の泡となる最期を選びました。声と引き換えに人間の足を魔女からもらった人魚姫は王子さまを助けたのは自分だという事実やその愛も伝えることがないままに。海の泡となった人魚姫は精霊となって空に昇り、王子さまとその妃となったお姫さまを見守ったと言います。本によっては、人間となって王子さまと生涯幸せに暮らしました。というハッピーエンドのものもありますが、原作の「人魚姫」は悲しく美しい自己犠牲の物語です。アンデルセンは自身の失恋経験を投影したとも言われています。
人魚姫でもひょっこり顔を出しそうな水分多めな魚座の季節、ちょっとこの自己犠牲について考えてみましょう。私の場合これまで自己犠牲をしたことがあるかと言うと…ほぼないと思います。なんと言ってもそれは、自分で責任がとれないから。「人魚姫」でもわかるように自己犠牲は自分でそれを選択します。自分で選択する以上、その状況に納得して何かのせいにすることなく受け入れたり耐えたりします。私はそれが出来るとは到底思えないので、そもそも自己犠牲を選びません。
人魚姫からかなり飛躍しますが…例えばこんなことがありました。数人で飲んでいて、終電近くになってその中のひとりAが「もう一軒いこう!」と言いました。私は他数名に「…どうする?」という目で見られながらも、次の日に予定があるし、他数名の中に次の日仕事がある人がいるのがわかっているので、「ごめん。今日は終電で帰る。また飲もうね」と言って、「みんなは?どうするの?」と聞くと、魚座のRが「私は残る」と言うのです。確か次の日仕事と言っていたのはRで、家も近くではないので内心大丈夫かなぁ…と思いながら私と数人は帰りました。次の日の朝5時くらいにRからLINEが入っていて、『今帰りのタクシーだよ』と。どうやらRと共に残ったSが途中で帰ってしまい、Aに最後まで付き合ったのはRだったとのこと、そして『だって私が残らなくちゃみんな帰れないと思って』と言うのです。そして、そのあと体調を崩したり仕事で失敗した話を、Aへの恨みとして聞かされることになるのです。
もう一度言います。人魚姫の話からかなり飛躍しましたが、自己犠牲と聞いて、思い出したのはこの魚座Rの出来事でした。Rの持つやさしさ?それとも社会人の自己管理の問題?と紙一重の話ですが、自分に責任をとる自己犠牲をした人魚姫と責任を取れない自己犠牲をしたRの違いがわかると思います。特に、魚座はこの2つを混同しがち。魚座だけでなく他の星座の人も、Rのような責任のとれない自己犠牲をしていないか確認してみてください。もちろん立場が上の人を相手にする時は仕方ないこともあるかもしれませんが、関係ないところではなるべくやめましょう。何よりも自分のために。それは人魚姫のように美しくもないし、誰のためにもならないのだから。
Les Chronovoyageurs...
※日本時間 2/24 00:33 に魚座新月となります。
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