音のない世界へと。
Naoyaです。
今日は二十四節気の20番目、小雪(しょうせつ)です。北国や山間の地域ではそろそろ雪が降る頃、という意味。「こゆき」ではなく「しょうせつ」と読みます。友達がFacebookで月山や湯殿山をドライブした様子を投稿していましたが、すでに初雪が降ったそう。夏タイヤのままスリップしそうになりながら完走したらしいです。
明日の23日からは射手座のシーズンが始まります。二十四節気は小雪と大雪という節気が続き、さらに冬らしさを増していくところ。元々寒さに強くて薄着なので、タイミングを見計らってコートを着ようと思いつつ、実はまだ着ていないのですが、そろそろいいかなと思っているところです。
小雪と言っても東京は雪には早い時期ですが、雪が降り出す瞬間というものは、何度思い出しても大好きです。
どことなく低くなった灰色の空。いつしか寒くなった空気を肌で感じたり、呼吸したときにひんやりとした感触が鼻を通り抜けていったり。もしかして雪が降るんじゃないかと思っていると、ふと雪が舞い降りてきて、コートの生地の上に結晶の形のままふわっと留まるんです。あの瞬間がとても好き。時間の進行がいきなりスローモーションになるように思えます。
雪が降り積もってくると音を吸収するので、街はどことなく静かになります。「しんしん」という雪が降る様子を表現するオノマトペは、まるで音を吸い込みながら粛々と降っている雪そのもののようで、うまく表現できているなぁと思います。
普段、いろんな音に囲まれて生活していますが、いらない雑音が消されていくような感じは、自分自身も浄化されていくようです。
以前、京都の鞍馬寺に訪れたとき、叡山鉄道で終点の鞍馬駅へと向かうにつれて、雪が降ってきたことがありました。鞍馬寺の入り口から本殿まで雪の中を歩きましたが、山の中に入るかどうか一瞬迷ったものの、誘われるかのように山の中へと入って行きました。本殿には人がいたものの、山の中ではたったひとり。静寂に包まれていました。聞こえる音は、自分自身が雪を踏む音くらい。薄っすらと雪に包まれた山肌や木々が、さらに無駄な音を吸い込んで、音のない国に迷い込んだような感じになりました。立ち止まって見回してみると、辺りは色彩を失った水墨画のようなモノトーンの世界。雪の持つ非日常性が、さらに日常をかき消していくようなひとときを味わいました。
これから二十四節気は小雪から大雪へ、そして冬至へと向かっていきます。これからのひと月で、今よりさらに日照時間が短くなって、日の入りの時刻も早くなり、陰のエネルギーが最大のピークを迎えます。景色はさらにを失くして、雪が降れば音のない世界が繰り広げられます。冬の寒さが苦手という人は多いですが、クローズドな季節を静かに過ごすのも、実に味わい深いものだと僕は思ってます。この冬も心に留めておきたいものをひとつひとつ、丁寧に味わって過ごしたいと思います。
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