コヤンスカッツィ。
Naoyaです。
今日は二十四節気の6番目、穀雨です。稲を初めとしたさまざまな穀物の成長を促す雨が降ると言われる節気です。穀雨は十二星座の牡牛座の始まりのタイミングでもあります。自宅にいる時間も多いですが、ふと降ってくる最近の雨は、外出しなくてもいい理由ができたようで、どこかホッとする自分がいます。
ちょっと前、松任谷由実さんのラジオにゲスト出演していた宇宙飛行士 山崎直子さんの話を聴いたのですが、今この時代を生き抜くヒントがたくさんありました。自由に外出できずにストレスが溜まりやすい今日この頃ですが、そのことを宇宙船での生活に例えていました。宇宙船では、同じ人とずっと同じ空間で生活するわけで、まさに今のこの状況に似ていると思いました。それぞれがそれぞれの自宅という宇宙船に搭乗して旅をしているかのようです。
自宅という限られたスペースに籠ったこの旅の一番のミッションは、自分自身を守り、周りの人も守るということです。本当にそれしかないシンプルなミッションです。そのミッションを遂行する旅の中で、日々のちょっとした変化を楽しんでいくこと、自然や周りの四季の移ろいも思い浮かべながら、自分の好きな本や音楽、映画などいろんなことを通じてリフレッシュしつつ、生きている時間の尊さを大切に、できるだけ充実させていくことが大切だと山崎さんやユーミンは語っていました。自由に外出できないことを嘆いている人もいますが、自分のことを守り、周りの人のことも守るというミッションに立ち返って遂行するしかありません。制限のかかった単調な繰り返しの日々の中にも、新しい発見は必ずあります。逆に休みたくても休めずに我々を支えて働いている人たち、たとえばスーパーやコンビニの店員さん、交通機関の方々、ライフラインを支える人たち、配送業や運送業の方々、そして医療従事者の方々に感謝の気持ちを忘れてはいけません。
「コヤンスカッツィ(koyaansquatsi)」という言葉があります。44枚あるマナカードの1枚目、イオ(’i’o)というカードの解説文の中にも登場する言葉なのですが、コヤンスカッツィとはホピ族の言葉で「無茶な生活、混乱した生活、バランスを書いた生活、生活の崩壊、変える必要のある生活状態」という意味です。人が自然との接触を失って精神性だけに走ったり、あるいは愛との接触を失って物質性だけに走ったりするときに、精神世界と物質世界のバランスが崩れてしまいます。まさに世界は今、そんな感じ。コヤンスカッツィは、今の状況に相応しい言葉でありテーマだと思っています。イオ('i'o)というカードは「本質」という意味で「ミステリー」というエッセンスを含み、「森羅万象の源」という意味も持っています。描かれている絵はまるで、小さな箱庭に詰め込んだ宇宙そのものです。
地球には目も耳もないからこそ、我々が地球の目や耳となり、一緒に生命を保管することが大切だという山崎さんのお話にも共感しました。ちなみに山崎さんはユーミンの「SAVE OUR SHIP」という歌を聴いた後、スペースシャトルに搭乗して実際に宇宙に行ってみたら、まさに地球はship(船)そのものだと思ったそうです。松田聖子さんの「瑠璃色の地球」(作詞は松本隆さん)の地球も、果てしない航海をしている船のように描かれています。
「ひとつしかない 私たちの星を守りたい」
というフレーズが、こんなに現実的なこととして沁みるフレーズになるとは思ってもみませんでした。
インドではロックダウンの影響で汚れた空気が綺麗になり、30年ぶりにヒマラヤ山脈の美しい絶景が姿を現したそうですが、そのニュースを見たとき、人間のエゴや我欲によって見えなくなってしまったもの、失ってしまったものが、この地球上でたくさんあるんだろうなと思いました。そしてそれを見直したり、取り戻したり、復活させていくときが到来していることを強く感じています。
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