厳しさの先にあるもの。
Naoyaです。
今日は立春、二十四節気の最初の節気です。暦の上では春です。季節の新しいサイクル、宇宙の新しい一年がここからまた新たに始まります。2024年の立春の時刻は11:43です。
「春」とは文字通り、春夏秋冬という季節の春のことではありますが、冬のような厳しいことを乗り越えた先にあるものも「春」です。「春」という希望や安堵のとき。リストラで始まった厄年と土星天秤座期が重なったかつての僕の3年間も、そんな「春」を待ちわびて日々過ごしていたことを思い出しました。中島みゆきさんに「春までなんぼ」という歌があるのですが、あの「春」はかなりいろんな解釈ができるので興味深いです。
松任谷由実さんの「春よ、来い」という歌はリリース当時よりも、今聴いた方がより深く胸に沁みるようになりました。阪神淡路大震災や東日本大震災のときに人々の心を支える曲となり、厳しいことを乗り越えた先にあるものが「春」なんだと改めて痛感してから、曲が持つ力がさらに増したかのように思えるからです。あまりネット上では言及していませんでしたが、元日に起きた能登半島地震で被災された方々の一日も早い復興をお祈りしています。
安田成美さんが「風の谷のナウシカ」を作曲の細野晴臣さんのプロデュースの下、「風の谷のナウシカ」劇場公開40周年を記念してリメイクしました。2023年3月、安田さんが細野さんのラジオにゲスト出演して「歌いたい」と細野さんにお話しされていたのをオンタイムで聴いていたのですが、本当に実現するとは思っていませんでした。一緒にリリースした「銀色のハーモニカ」も好きな曲。これも細野さんの作曲です。
「人はなぜ傷つけ合うの?」
「風の谷のナウシカ」の中にこのような歌詞があるのですが、これもリリースされた当時よりも今聴くとより刺さるフレーズになっている気がします。戦争から日常の人と人との中傷や諍い、暴力や攻撃に至るまで、傷つけ合う場面が本当に多い今の時代。訳もわからないまま、楽しんで娯楽のようにゲーム感覚で傷つけ合っているんじゃないか…と思うこともしばしばあります。そんな今の時代に向けて、強いメッセージを柔らかな子守唄のように、そして春の光のように歌う安田さんのヴォーカル。それを包み込むような細野さんのオーガニックなエレクトロサウンド。そして何より、作詞の松本隆さんが綴った言葉の力。三位一体の浄化力。本当に嬉しい再会です。
まるで40年ぶりに開いたタイムカプセルから、忘れていた凄いメモが出てきたかのようでした。さりげないけどハッとさせられるフレーズ。この頃、僕はタイムレスな感覚に陥ることがちょくちょくあるのですが、まさにこの曲もそんな感じでした。
人それぞれいろんな「春」があります。今が厳しいときの人にとっても、素晴らしい春が訪れることを静かに祈っています。
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