秋とは深まるもの。

Naoyaです。

今日は二十四節気の18番目、霜降(そうこう)です。「しもふり」ではなく、「そうこう」と読みます。稲を刈り取った田んぼに初霜が降りることを意味しています。今日から蠍座のシーズンになり、風の天秤座から水の蠍座へバトンタッチです。

猛暑だの台風だのに振り回されながら、気づいたらすっかり秋が深まっていますね。今の時期は涼しいというよりも、薄っすらと肌寒く感じることもあります。晴れた昼間は暖かく、とても気持ちがよくて、ブラブラと散歩がしたくなります。

春はどこかスッキリとしない空気で、夏は余裕がなくなるほど暑く、冬も体が縮こまってしまうほど寒い。そう考えると今、秋のこの気候の時期が一年の中でもっとも過ごしやすいと言えるかもしれません。

何気なく観ていたテレビの天気予報で知ったのですが、秋は一年の中でもっとも洗濯物が乾きづらい季節なのだそうです。スッキリとした秋晴れのイメージが強いので、意外に思えたのですが、秋は何気に雨が多いからだそう。確かに最近は雨が多いし、スマートフォンに入れいている天気のアプリから「雨雲が近づいている」というアラートが届くことも多いので、納得できます。

今年は猛暑だったからこそ、やっと過ごしやすい季節になったことに安堵感のようなものを感じましたが、この秋が深まるほど今度は寒い季節がやってきます。過ごしやすい気候を名残惜しみながら見送っていく時期へと移り変わっていくのです。

名残惜しむ感覚は、待ち焦がれる、待ち侘びるという感覚と同じく、日本人ならではの独特のものだと思っています。辿り着く場所は同じであったとしても、そこに辿り着くまでの時間やプロセスを味わうということ。それは気持ちに充分な余裕がないと、なかなか実践できないものです。

移ろいながらいつかは過ぎ去って、自分の元から離れてしまう。だからこそ丁寧に大切に味わう。四季の移ろいを楽しむ日本人の心の根底には、こういう思いが無意識に存在しているんだと思います。

2019年度の「宇宙詠みチャート」が完成して、昨日から告知がスタートしました。このオウンドメディア「森羅万象の聲」を始めたきっかけは「宇宙詠みチャート」でした。十二星座と二十四節気は深く関係しています。占星術や季節の移ろいを頭で理解するのではなく、感覚的に意識して、体感して、味わうきっかけの場になればという思いから立ち上げました。「宇宙詠みチャート」をより体感で理解できるきっかけの場になればと思います。

どんどん秋が深まりながら、やがて暮れていきます。

考えてみたら「深まる」という表現をするのは、春夏秋冬の中で秋のみなんですよね。「春秋(しゅんじゅう)」という言葉がありますが、年齢という意味です。「春秋を重ねる」みたいな使われ方をします。人の人生を春夏秋冬に置き換えて、春という初々しい始まりを経て、円熟して人としての深みが出てくる秋を迎える…というのが由来なのでしょう。何とも素敵な言葉です。

季節の秋はさまざまな作物が実る時期であり、人生の秋は人としての円熟みが深まる時期。秋とはそういうものなのです。

過ごしやすく気候がいい秋を楽しみましょう。慌ただしい日常を切り離して、ひとりで静かな時間を過ごすのに秋は最適です。自分を深めていくような、充実した時間をつくってみてください。

霜降が終わると次の二十四節気は立冬。いよいよ冬の始まりとなります。

森羅万象の聲 The Voice of The Universe

宇宙詠みのMaribrengaëlとスピリチュアルカウンセラーのNaoyaの共同運営による情報発信のメディア。惑星の動きや配置、星座、移ろう季節の空気感。ここではそういったつかみどころがなくて見過ごしがちな、だけどとても大切なことを、読みものや現実的に役立つ情報として発信していきます。