スープ・ド・ポワソンとイスの町
Maribrengaëlです。
昔よく原宿のとあるガレット屋さんに通っていて、そこで食べるフランス コンカルノー産のスープ・ド・ポワソンが大好きでした。フランスパンとチーズを溶かしてドロドロにして食べるあのスープ…。
コンカルノーのある地方はブルターニュと呼ばれ、パリなどの都市部ともマルセイユなどのリゾート地とも文化の違う地域。私のMaribrengaëlという名も、ブルターニュ出身の大好きなアーティストの曲からつけたものなので、とても縁のある場所なのだろう。とにかく、あのスープが食べたくて(あえて食べると表現する)昨日からなんとなく上の空でブルターニュのことを考えていました。そして、思い出したのが「イス」という伝説の町の話。
ブルターニュ地方最西端に位置する海に面した低地にあった町で、洪水、津波によって一夜にして海に沈んだと言われる伝説があります。今でもその場所は少し曖昧で、最西端のラ岬という場所から対岸のヴァン岬の間にあるドゥアルヌネ湾のどこか、と言われています。ブルターニュ地方は、ケルト文化が色濃く残り、「アーサー王物語」にちなんだ伝説もリアルに伝えられている土地で、そのアーサー王もラ岬の先にある島に眠っている、と言われているほどです。(ラ岬周辺の海は「死者の海」と呼ばれています。また「フィニステール」というこの辺一帯の名前は「地の果て」を意味します。)
その「イス(Is)」の話ですが、"イスに匹敵する都市”という意味で、Paris(Par-is)の由来になったという話があります。そのくらい、栄えていてて権力も強かったので、この土地の人々はその伝説を現実として受け止めたいのかもしれません。「海の下から教会の鐘の音を聞いた」とか「水の澄んだ日に城塔の影を海底に見た」というのも、そんな気持ちの現れかもしれませんね。この地方は、もともとブルターニュ公国という国で、フランスとは違う歴史を持っていたにも関わらず、フランス領地となり荒廃の一途を辿ってしまったのですが、現在ではケルト文化ブームやアーサー王人気の後押しもあり、一種の「巡礼地」のような流れが起こっています。そして、フランスからの独立運動も盛んです。それこそ、伝説の町「イス」の力かもしれません。
近々慣行するであろう旅のリストにブルターニュはノーマークでしたが、優先度高めでさっそくマークしました。今にもムッとする潮の匂いがしてきそう…。
”蟹座の水の季節”そして”水のグランドトライン”ということで、水成分の高いお話でした。そして今日は「蟹座の新月」で、水槽の中の水を変えるようなタイミング。心が水槽だとイメージして。それをどのように洗ってそこにどんな水を入れるのでしょうか?と同時に、“土のグランドトライン”もできるので、新たな基盤も作られていく時でもあります。
ちょっと、今からスープ・ド・ポワソンの缶詰を買いに。では。
Les Chronovoyageurs...
※ 日本時間7/13 11:49 に新月となります。
0コメント