素敵な光ほど移ろうのだから。
Naoyaです。
何日か前のこと。急に用事ができたので夕方前に自転車で外出。午前中の雨がすっかり上がった空を見上げたら、遠くの方に太陽を覆い隠した夏らしい雲。まるでパラフィン紙みたいに、眩しい夕陽が薄っすら透けて見えました。この時期の18時過ぎって、まだまだ明るいなぁと改めて実感しました。
その日の午前中の雨は本当に凄かったです。朝、地元の神社へお参りに行こうとしたところ、空が明るいのに雨が少し降っていたので中止に。その後、晴れていた空がみるみる暗転して突然激しい雨が。そうかと思っているとまた晴れて、その後はまた急に激しい雨が降り出しました。止めどなくずっとその繰り返し。今日は晴れないんだろうなぁと諦めていたのです。だからこそ、一日が終わろうとしたときに、すっきりと晴れたことがとても嬉しく、雨で洗われた空気の中で光を湛えた夕陽に、ちょっと神々しささえ感じました。
今日は二十四節気の10番目、夏至です。夏のど真ん中の節気。12星座的には今日から蟹座のシーズンへ突入です。
夏至は北半球では日の出から日の入りまでが一年で一番長く、太陽は一番高く昇り、陽のエネルギーがもっとも高まる日です。日本では梅雨のシーズンの真っ最中なので、あまりそういう実感が湧かないかもしれません。
これから気温が上がって、さらに夏らしくなっていくわけですが、今日を境にして、明日から日の出から日の入りの時間は徐々に短くなっていきます。光に満ちたときを迎えながらも、ちょっと寂しい気持ちが込み上げています。
用事を済ませてふと空を眺めると、美しい天使の梯子が現れていました。朝の雨量がかなり多かったせいで水溜りがあちこちに残っていて、夕陽が眩しく反射していることでも光の存在を違う形で感じました。こういうときって、虹が出現することも多かったりします。道端にはいろんな花々。ペチュニア、ベゴニア、ニチニチソウ。多彩な紫陽花。満開のヤマボウシ。誰かの白い家の壁面を覆ったブーゲンビリア。夏なんだということを改めて認識させられました。
日本は北欧などと比べると、日照時間が冬でもさほど短くないので、太陽に対するありがたみや夏至に対する高揚感のようなものが希薄なのですが、この「森羅万象の聲」をやるようになってから、季節の光の移ろいに対する意識がより敏感になって、夏至の捉え方が少し変わりました。特にこの日の朝のような、スッキリしない空模様から晴れに転じたときの喜びや太陽に対するありがたみは、ひと際大きなものです。
季節のサイクルは夏至を通過して、陰のエネルギーがもっとも高まる冬至へと向かっていきます。日没の時刻が少しずつ早まっていくのはちょっと寂しいですが、移ろいゆく光のニュアンスをひと時ひと時丁寧に味わいながら、夏を過ごしたいと思います。
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