誕生日前は、その人の年の瀬。
Naoyaです。
今日は二十四節気の16番目、秋分です。ちょうど秋の真ん中の節気。現代では馴染みが薄くなってしまった節気もある中で、秋分は「秋分の日」という祝日として設定されているので、馴染み深いと思います。
暑くもなく寒くもなくなって、ジメッとした湿度もなくなりカラッとして、空は突き抜けるように高く、透明感もあります。気づくとうろこ雲があったりもして。気温と湿度と陽射しの強さのバランスが、ちょうどいい季節になってきました。
夏至、冬至、春分、そして秋分。この「二至二分」は季節の切り替わりにおける、とても大切なポイントです。秋分は春分と同じく、太陽が真東から昇り真西に沈み、昼と夜の長さが同じになる日です。陰と陽のバランスがちょうど均一になるタイミング。そんな秋分から天秤座のシーズンがスタートします。
実は僕は天秤座なのですが、誕生日まではすでにひと月を切っているところです。自分の一年をサイクルをカレンダーの一年に当てはめるなら、今の時期はちょうど12月に当たります。つまり年末で年の瀬のような感じで、これから大晦日を経て、誕生日という元日を迎えて、新しい自分がまた生まれるというわけです。
母親のお腹の中にいた時期に当てはめてみると、誕生日というのは、10か月近く羊水に浮かんで護られ、安全に過ごしていた胎内から飛び出して、護ってくれるものが何もないまったく異なる外の世界へと旅立つとき。だから、誕生を控えた時期というのは、外の世界へ旅立つための調整やら何やらで、かなり激動と不安が入り混じるのかなぁと思うのです。もちろん自分の意思でそうしているわけではなく、母体という宇宙の法則がそうさせているという感じで。
そのためかどうかはわかりませんが、生まれた後の今もずっと誕生日前の時期になると、何かとモヤッとしやすかったり、混沌とした気持ちになりやすかったり、不安定になる要素や出来事が現れやすいと感じやすかったりと、まるで胎内にいたときのサイクルをそのまま受け継いだような錯覚に陥ります。で、誕生日後は何ごともなかったかのように、スッキリとした空気感に切り替わるのです。
皆さんはどうでしょうか?誕生日前になると不安定になるという人はいるでしょうか?同じようなことを言っていた天秤座の知人がいましたが、星座に関係なくそういうことってあるのかなとも思っています。
秋分を中心にした7日間は秋の彼岸です。仏教では西という方角は、極楽浄土があるとされているため、春と秋の彼岸に極楽往生を願った仏事が執り行われるそうです。彼岸とは川や海の向こう岸という意味。煩悩だらけの「この世」での修行を経て悟りを得て、「あの世」という向こう岸へと渡っていくという考え方です。昼と夜、この世とあの世、暑さと涼しさ。相反するふたつの要素について考えさせられるのが、バランスの星座である天秤座の始まりというのが興味深いところです。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、まさにその通り。秋分で昼と夜の長さが同じになって、そこからだんだん日没の時刻が早くなり、日の出の時間は遅くなっていきます。どこか寂しく、切なく感じる人もいるかもしれませんが、夜が徐々に長くなっていく季節の移ろいは、どんどん深くて暗い海の底へと潜って行きながら、自分自身とゆっくり向き合うことのできる孤独な旅のようにも思えます。
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