魂が揺さぶられる。

Naoyaです。

9月の後半あたりから、映画好きな知人に教えてもらった韓国のキム・ギドク監督の作品を次々と観ていて、ひとりレトロスペクティヴ状態でした。

「魚と寝る女」「絶対の愛」「メビウス」「悪い男」「嘆きのピエタ」「弓」「春夏秋冬そして春」「受取人不明」「うつせみ」「サマリア」そして、監督のドキュメンタリー「アリラン」といったギドクの主要な作品を次々と観ました。実はギドクって避けていたわけじゃないのに、なぜかこれまでまったく通ってこなかったんです。でも今回、その強烈にかなり刺さりまくってしまいました。

その合間で中国のロウ・イエ監督の「天安門、恋人たち」「パリ、ただよう花」や台湾のツァイ・ミンリャン監督「愛情萬歳」を配信やレンタルで観たり、ラース・フォン・トリアー監督のレトロスペクティヴで「ニンフォマニアック」のディレクターズカット版の1と2や「奇跡の海」を劇場で観たりしていました。

インパクトが強烈な作品ばかり観ていて、感情や心が揺さぶられるような日々。いや、揺さぶられたのは単なる感情というよりも、魂の領域という感じがしています。ギドクでこまめに揺さぶっていた後、トリアーで強烈に揺さぶって、そんなタイミングで松任谷由実の武道館ライヴ。本当に素晴らしかったです。正直、自分の感情の静寂のポジションがどこにあるのかがわからなくなっていました。そんな状態を楽しんでいる自分がいたのは確かです。ギドクもトリアーも嫌悪感に近い揺さぶり方の作品が多いので、感性のリセットに近いものがあります。揺さぶって再構築していくような荒療治なリセット。

ユーミンのライヴが終わり、ちょっと落ち着きを取り戻したタイミングで、トリアーの「メランコリア」を劇場で観ました。以前観たことがありましたが、劇場で観たかった作品なんです。「メランコリア」という惑星が地球に衝突していく一途を辿る過程において、鬱だった妹は解放感で満ち溢れていき、平常心がある姉はどんどん取り乱していき、立場が徐々に逆転していくという話。SFだけどどことなくファンタジックであり、でもかなり現実的。オープニングのスーパースローの映像や圧巻のラストの映像が素晴らしいんです。それをスクリーンで観たかったので、今回願いが叶って嬉しく思います。最初メランコリアという惑星は、さそり座のアンタレスと見間違えるようなポツンと小さな赤い星だったのですが、徐々に地球に近づいてきて二つ目の月のような佇まいになっていきます。

以前観たときは、シャルロット・ゲンズブール演じる姉と似たような心境でしたが、今の自分だとキルティン・ダンスト演じる妹に近い心境かもしれません。この頃、あまりにもたくさんの人間の愚行や欲望で溢れ返っているこの地球という星を救うには、「メランコリア」のような感じじゃないと無理なんじゃないのかと思ったからです。究極の浄化であり解放であり、僕はハッピーエンドとして捉えた作品です。

今日は二十四節気の17番目、寒露です。朝や晩の冷えた空気の中、草木や花に朝露が宿るというのが寒露の由来。だいぶ涼しくなって過ごしやすくなりました。

2024年「宇宙詠みチャート」も販売されて、続々とお申し込みをいただいています。今回で7年目。リピーターの方も多いのですが、YouTube経由での新規の方がとても多いのが印象的。中には以前からずーっと気になっていたものの、今回初めて申し込んだという方もいて、2024年が大切な年になることをそんなところからも感じています。気になっているという方はぜひお見逃しなく。

森羅万象の聲 The Voice of The Universe

宇宙詠みのMaribrengaëlとスピリチュアルカウンセラーのNaoyaの共同運営による情報発信のメディア。惑星の動きや配置、星座、移ろう季節の空気感。ここではそういったつかみどころがなくて見過ごしがちな、だけどとても大切なことを、読みものや現実的に役立つ情報として発信していきます。