未練なきフィナーレ

Maribrengaëlです。

約70年に渡り、英国を導いてきたエリザベス女王が崩御されました。フィリップ殿下からプロポーズされたスコットランド・バルモラル城で安らかに生涯を終えられたとのことです。フィリップ殿下が亡くなられてからいつも威厳に満ちていた女王もどこか寂し気に見えましたが、21歳の時に南アフリカのラジオで「私の生涯が長くても短くても、そのすべてをあなた方と、私たちみんなが帰属する、偉大な英帝国のために尽くします」と誓いを述べたように、最後まで公務と責任を全うしました。国を背負って約70年。崩御直後にバッキンガム宮殿上空に表れたダブルレインボーは、天からの祝福とすら感じられました。

英国王の崩御は、間違いなく一つの時代の終わりを告げています。時代が終わるときは、何年にも渡ってその時代の象徴的な人々がこの世を去ったり、歴史的なものが壊されたりしていきます。終わりがあれば、始まりがあり、すべてはそのために必要なことです。

12星座最後である魚座で満月で起こる頃、私たちは静かなフィナーレを迎えるとともに、新しいエネルギーをチャージして次へ向かわなければいけません。それは毎年ありつつも、今年はいつもとは違う壮大なものを感じています。もうすぐ冥王星水瓶座期が始まるのだから、それも納得です。

喪失感はあったとしても、未練がない清々しいフィナーレ。世で起こることだけでなく、私たちそれぞれの人生のどこかにも、それにあたることがあると思います。思い出の写真を捨てる、もうかけることのない誰かの連絡先を削除する、お気に入りだけれどもう使わないものを処分する、使っていないSNSアカウントを閉鎖する…それをやることに思いとどまってしまうのは当然だと思いますが、私たちに未練はもう必要ありません。

朝起きると、ロンドン在住の親友からひとこと「とても悲しい。街はとても静かよ」とメッセージが届いていました。私はそれで訃報を知りました。「喪失感が大きすぎるけど、あのバッキンガム宮殿の虹を見る限り、女王に未練はないよね」と返信すると、泣き顔の絵文字が送られてきました。未練がない人生はかっこいい、本当のところはどうかわかりませんが、少なくとも私はそう感じました。そして、私たちそれぞれの人生にある小さな未練も、日々できるだけ手放していったほうがいい、未練なきフィナーレを迎えるために。まさしく、今そんなタイミングです。

Les Chronovoyageurs...

※日本時間 9/10 17:18 魚座満月となります。

森羅万象の聲 The Voice of The Universe

宇宙詠みのMaribrengaëlとスピリチュアルカウンセラーのNaoyaの共同運営による情報発信のメディア。惑星の動きや配置、星座、移ろう季節の空気感。ここではそういったつかみどころがなくて見過ごしがちな、だけどとても大切なことを、読みものや現実的に役立つ情報として発信していきます。